1 00:00:34,087 --> 00:00:36,073 ざんねんないきものとは 一生懸命なのに➡ 2 00:00:36,073 --> 00:00:39,593 どこか ざんねんな いきものたちのことである。 3 00:00:39,593 --> 00:00:42,596 実は 我々 人間の中にも➡ 4 00:00:42,596 --> 00:00:45,596 ざんねんないきものが いるんだよ。 5 00:00:56,593 --> 00:00:59,096 《す… すごい いつもながら➡ 6 00:00:59,096 --> 00:01:01,081 見事な座席確保スキルだ。 7 00:01:01,081 --> 00:01:03,517 俺は 時折乗り合わせる 見知らぬ彼女に➡ 8 00:01:03,517 --> 00:01:05,419 座席確保で勝てたことがない。 9 00:01:05,419 --> 00:01:09,756 そう 戦いは 電車 到着時から始まっていたのだ。 10 00:01:09,756 --> 00:01:12,926 電車のドアが開く。 それは 彼女にとって➡ 11 00:01:12,926 --> 00:01:15,929 ホイッスルだった。 ドアが開くと 彼女はすぐさま➡ 12 00:01:15,929 --> 00:01:19,099 空席へ動き出した。 華麗なドリブルでもするかのごとく➡ 13 00:01:19,099 --> 00:01:21,451 完璧に計算された動きでかわし➡ 14 00:01:21,451 --> 00:01:24,504 体を反転させたかと思うと その瞬間➡ 15 00:01:24,504 --> 00:01:27,804 彼女は 座席確保という名の シュートを見事に決めた》 16 00:01:30,594 --> 00:01:34,094 《彼女は 座席を確保すると いつも眠ってしまう》 17 00:01:40,087 --> 00:01:42,587 《偏食の子どもさんが いるんだな》 18 00:01:46,460 --> 00:01:50,097 アマツバメはね 10か月もの間➡ 19 00:01:50,097 --> 00:01:52,582 飛び続けることもある➡ 20 00:01:52,582 --> 00:01:55,102 飛ぶのに夢中な鳥なんだ。 21 00:01:55,102 --> 00:01:59,122 当然 眠ると 体を動かせないので➡ 22 00:01:59,122 --> 00:02:01,675 まとまった睡眠時間はとれない。 23 00:02:01,675 --> 00:02:03,593 どうするかっていうと➡ 24 00:02:03,593 --> 00:02:06,446 空 たか~くまで舞い上がって➡ 25 00:02:06,446 --> 00:02:09,082 落下しながら眠るんだ。 26 00:02:09,082 --> 00:02:11,935 その間 わずか1~2秒。 27 00:02:11,935 --> 00:02:15,255 寝過ごせば そこは地面。 28 00:02:15,255 --> 00:02:17,655 まさに 命がけで眠るんだ! 29 00:02:27,934 --> 00:02:30,253 すみません ありがとうございます。 30 00:02:30,253 --> 00:02:32,606 あの これ…。 31 00:02:32,606 --> 00:02:35,206 ありがとうございます すみません。 32 00:02:39,913 --> 00:02:43,433 《彼女は 忙しい。 33 00:02:43,433 --> 00:02:48,405 もしも この通勤時間が 本当に体を休められる➡ 34 00:02:48,405 --> 00:02:51,605 唯一の時間なんだとしたら…》 35 00:06:59,089 --> 00:07:01,089 おはよう。